カニシーズン真っ只中! ニーズに応えた企業努力があり~琴浦町「和星水産」

旬の新鮮な魚が店先に並ぶ

鳥取県では「松葉ガニ漁」がとても盛んです 「鳥取の売りはカニ」と言ってもいいほど。 そんな松葉ガニや日本海で獲れたての魚を扱っていらっしゃる「和星水産」を訪問しました。「和星水産」は現在、「道の駅琴の浦」で鮮魚部門の直売とともにレストランを運営されており、それ以外にもネット販売など幅広く事業をされています。

道の駅琴の浦

さて こちらの「和星水産」は、実はまだオープンして まだ8カ月。 驚きです。その裏話を聞くとともに、この「和星水産」の裏話を聞いてきました。

舟形の売り場コーナー

「和星水産」の創業は昨年の令和3年10月。他の道の駅で働いていた大西専務が赤碕漁港にある老舗鮮魚店の二代目、石谷社長と出会って、すぐ意気投合。なんとたった1カ月で新会社「和星水産」を立ち上げ、2人で新たな事業に向かって進むことになりました。

和気あいあいの「和星チーム」。左が石谷社長、右が大西専務

ちょうどこの頃「道の駅琴の浦」のリニューアルが始まり、出店者の募集に和星水産さんが応募。琴浦町から「地域密着の業者」として選ばれました。出店が決定したのがなんと会社創業からわずか4カ月後の令和4年2月半ば。そしてオープンは1カ月半後の4月というから驚きです。

併設するレストラン部門のメニュー一覧

出店は実現したものの、水産販売部門には什器が一切なく、コロナ禍で製品も入荷されない状況の中、広島の廃業した店舗の什器を譲り受ける、いろいろ苦労があったとか。また、レストラン部門では、広島からホテルの元シェフに来てもらい、直々に調理のノウハウを教えてもらいました。その期間の2週間、未経験者ばかりのスタッフは一から学び、今では多い時は350セットを来店者に提供できる人気のレストランに。これだけ店の回転がいいのも、「ある企業戦略」のなせる業だと知りました。その企業戦略はメニューにあるのですが、それはぜひ来店されて実感していただきたいと思います。

眺望の良いテラス席。天空にいる感覚さえも味わえます。

たった1ヵ月半で2つの事業を始めるのは、半端ないスピードや行動力があってこそ。随所に企業努力がうかがえました。実は以前、この鮮魚売り場に何度か買い物をするために足を運んだことがありましたが、このような企業努力があったとは知る由もありませんでした。お客さまはいつもいっぱい。地元の人たちに愛される店舗になっていることがうかがえました。取材中もお客様がスタッフに気軽に声をかけられていました。「そんな会話があるのがこの店舗の良さ。スーパーや他店にはないところ」とおっしゃっていました。

いけすには多数の松葉ガニ。しかも大ぶり

ここで私が見たのは、素晴らしい企業努力。「道の駅を利用する全国各地の人、さらに地元の住民の人にも、自分の仕入れた魚を食べてもらいたい」というのが石谷社長の思いで、その鮮魚の目利きはピカ一。仕入れのプロ中のプロ。しかも、旨い魚を安い値段で仕入れてきて安い価格で売るのが戦略だとか。

薄利多売ではなく、多くの人に買ってもらえれば利益が出るという掛け算の方式でした。つまり100×1人ではなく1×100人の人に水産物を買っていただく。そして、少しの手間をかけることで付加価値をつける…付加価値というよりお客様サービスですね。魚を無料でおろすことにとどまらず、発送希望の方は刺身を「真空パック」にして新鮮なまま送るなど、一手間をかけた心遣いとサービス。その魅力から、遠くは岡山、広島など県外から、また地元の方たちも足を運んでいらっしゃるそうです。

新鮮でしかもお手頃価格の蟹が並ぶ

この時期、山陰はなんといっても松葉ガニ。「他より安いです」と石谷社長は胸を張ります。境港や賀露など鳥取の有名どころの港から直接、目利きされて仕入れているからです。生きの良さは話し聞いているだけでも伝わってきました。

通販サイト「鳥取みらいマルシェ」では、同水産自慢の松葉ガニのボイル、生蟹を販売中しています。

価格以上の松葉蟹をぜひ味わっていただきたいですね。もちろん、私も魚をたくさん買って帰りました。(スズキを刺身用に3枚におろしてもらい、バトウダイの刺身、明太子、小ぶりの冷凍帆立貝5個入り、冷凍エビ10本入りを買って、たったの1900円。「いいのだろうか、こんなに安くて」と思ってしまいました)

写真手前左側の帆立貝とエビが和星水産から買ったもの。わが家のおせち料理に変身