オープニング年度に5展覧会 鳥取県立美術館、建設着々 初のメディア懇談会と建設現場見学会

2025年春に倉吉市駄経寺町にオープンする鳥取県立美術館の初のメディア懇談会と建設現場の見学会が2日行われ、「鳥取タイムズみらい」も出席しました。

工事事務所で行われた懇談会で説明する県教委(左)とSPCの担当者

設計・建設から開館後の運営まで担うPFI事業体「県立美術館パートナーズ(SPC)」と県教委が主催、新聞・テレビ・WEBメディアなど14社17人が出席しました。席上、オープニング初年度は国内の美術館から名品を集めた「世界の美術史を概観できる大型展覧会」、鳥取県が生んだ水木しげるなど「まんがの巨匠をテーマにしたポップカルチャー企画展」など5つの開館記念展を企画していることが明らかになりました。また館内にはアートが主体的に学べる「アート・ラーニング・ラボ」を設け、美術館を収蔵・展示だけでなく「学びの場」にしていくことも強調されました。

有名になった「ブリロの箱」のミニチュアが担当者の机の上に

メディアからは、話題となったA・ウオーホールの『ブリロの箱』の購入や取り扱いについて質問が相次ぎましたが、「ブリロの箱は(平井知事の提案通り)開館後、入館者の投票などを経て取り扱いを最終検討したいが、(購入の是非についての議論で)全国的に知名度が上がったのは確か。たとえば辻晋堂(鳥取県出身、写実作品から陶を使った前衛的作風に転じた陶芸彫刻家)と並べるなど、さまざまな展示の仕方がある」と答えました。また、初代館長について「選定は最終段階、もうすぐ公表できると思う」と見通しを示しました。

大雪の中でも着々と進む工事現場

続いて建設現場の見学会が行われ、大雪や全国的な建築資材不足にもかかわらず、工事はほぼ計画通り進んでいること、4月中旬には建物全体が姿を現し、ゴールデンウイーク後に上棟式や一般公開が行える予定であることが説明されました。

建物内部で工事の進捗状況の説明を受けるメディア関係者