
琴櫻の大関昇進と襲名を祝う会が17日、大関の祖父で「昭和の名横綱」先代・琴櫻(元佐渡ヶ嶽親方)のふるさと鳥取県倉吉市で行われ、先代親方以来、佐渡ヶ嶽部屋を応援してきた鳥取県桜友会の会員や市民ら約200人が、「櫻」の名を継いだ若き大関の門出を祝いました。

会場の倉吉シティホテル(同市山根)のホールは満員の盛況。大関になって初めて祖父のふるさとへの〝里帰り〟とあって、父親の佐渡ヶ嶽親方(元関脇琴ノ若)とともに大関琴櫻が入場すると大きな拍手が巻き起こりました。

冒頭、桜友会会長の広田一恭倉吉市長が「優勝争いに絡む戦いぶりに倉吉市民も大いに沸いた。泰然とした風格はすでに横綱そのもの。年内にもう一度、今度は横綱昇進のパーティーを開きたい」と挨拶して会場を沸かせました。

続いて来賓代表の平井伸治鳥取県知事が「先ほど県庁を訪問していただき、さっそく大関に『ふるさと大使』に就任していただいた」と報告、「大関になってひと場所はお父さんの琴ノ若のしこ名で…と聞いて、なんと親孝行な若者と感じた。そして半世紀ぶりの琴櫻の襲名。『いのち二つの中に生きたる桜かな』の句がある。まさにその通り」と芭蕉の有名な句を披露。そして「次の横綱になれば第74代、74(ナシ=梨)ですから、これはぜひ取っていただきたい」と得意のダジャレで締めくくりました。


これに応えて佐渡ヶ嶽親方は「大関になったら琴櫻のしこ名を…とずっと頑張ってきた。先代も天国で喜んでくれていると思う。次は〝横綱・琴櫻〟としてまた戻ってくるのが目標」と感謝の言葉を述べました。



会の終わりにお礼の挨拶に立った大関琴櫻が「先代琴櫻と同じ地位に並べるよう、これからも精進していきます」と力強く決意表明を述べると、会場から大きな拍手と声援が起きました。
大相撲七月場所(名古屋場所)は来月14日からドルフィンズアリーナにて開催されます。横綱に向けて大関琴櫻のさらなる活躍が楽しみです。