倉吉観光MICE協会(名越宗弘会長)はこのほど曲亭(滝沢)馬琴による江戸時代のベストセラー『南総里見八犬伝』のモデルとなった里見家と倉吉市のつながりや市内の八犬伝ゆかりの地を紹介する『倉吉歴史探訪』を発行しました。
里見安房守忠義公は、安房国(現在の千葉県南部)から伯耆国倉吉への国替えを命ぜられ、里見家再興を願いながら元和8(1622)年、堀村(現在の倉吉市関金町堀)で29歳の若さで亡くなった悲運の大名。3カ月後には側近8人が主人の後を追って殉死、忠義とともに同市東町にある名刹・萬祥山大岳院に葬られ「八賢士」と讃えられました。馬琴はこの悲劇をヒントに伝奇本『南総里見八犬伝』を書きあげたと言われます。
『倉吉歴史探訪』は、倉吉のまちの成り立ちから市内に残る里見公ゆかりの地、特産品や観光スポットまで詳しく解説。この秋全国公開される映画『八犬伝』や、里見忠義公没後400年(2022年)に若い世代をターゲットにした〝聖地巡礼型の観光〟を目指そうと倉吉観光マイス協会が中心となって立ち上げたバーチャルオンラインツアー『倉吉八犬伝』なども紹介しています。
また、9月1日(日)には、安房国館山(千葉県館山市)にルーツのある里見氏ゆかりの方々を全国から招き、忠義公と家臣たちをしのぶ伝統の「第37回倉吉せきがね里見まつり」が開かれ、時代行列(大岳院から白壁土蔵群まで)や八犬伝の子供歌舞伎(せきがね都市交流センター)などで里見公と家臣らを偲びます。
『倉吉歴史探訪』は無料、問い合わせは同協会(℡0858-24-5371)