夏日続きから一転、北風が吹いて秋めいた20日、鳥取県倉吉市では「打吹回廊」(同市明治町)をメーン会場に「福高祭」と来年春オープンする鳥取県立美術館にちなんだ「アートdeウオーク」、それに来年、全国の焼き鳥の名店が集結する大会の1年前イベント「倉吉やきとりフェスin福高祭」が開かれ、多くの市民でにぎわいました。
同祭は2016(平成28)年の10月21日、倉吉市や県中部地域に大きなつめ跡を残した鳥取県中部地震からの復興(福高)を願って毎年10月に開かれています。

このうち福高祭実行委員会と認定NPO法人未来の共催で行われた「アートdeウオーク」は、倉吉博物館で開催中の「ねんりんピックはばたけ鳥取2024美術展」を鑑賞したり、国登録記念物・県指定名勝の庭園「環翠園」を訪ねる〝文化・芸術志向〟のウオーキング・イベント。約5キロのA、B2コースに計52人が参加しました。


倉吉博物館を訪ねるAコースは同博物館の根鈴輝夫館長の解説を聞きながら、江戸から明治・大正の歴史的な町並みを歩き、倉吉博物館では全国から選ばれた彫刻・工芸・書・写真部門の優秀作品をじっくり鑑賞しました。



Bコースは、大正から昭和初期に活躍した実業家・政治家、小川貞一氏が酒造や綿商売の財で築いた「環翠園」の園内をガイド付きで巡り、お茶と和菓子を楽しむコース。菅楯彦、長谷川塊記、バーナード・リーチなど著名な文化人・芸術家が同園を訪ね、多くの書画や陶芸、歴史的資料が残されています。 両コースとも芸術の秋、「アートのまち倉吉」ならではの内容です。

鳥取県では前日19日に第36回全国健康福祉祭とっとり大会「ねんりんピックはばたけ鳥取2024」が開幕。倉吉博物館の美術展のほか、県外の選手や関係者がウオーキング参加者に交じって市内を散策する姿が多くみられました。

「アートdeウオーク」の出発後、打吹回廊の駐車場では「倉吉やきとりフェスin福高祭」が多くの焼き鳥ファンで大にぎわい。焼き鳥まる屋(愛媛県今治市)鳥屋玄奥(香川県丸亀市)炭火串焼オレたちの絆(福岡県久留米市)、鳥取県からとり甚(倉吉市)北の大地(鳥取市)など、県内外の老舗・名店がそろう屋台には、どこも長蛇の列。長いものでは「2時間待ち」の屋台も。


「やきとりJAPANフェスティバル2025in倉吉」は、来年の9月27日(土)28日(日)の2日間の開催日程がこのほど正式に決まり、「この勢いで、来年秋の本番へ」と同フェスの関係者らは自信を深めていました。

この日は、路上でのダンス・パフォーマンスや子供たちのブラスバンド演奏も行われ、会場は終日家族連れでにぎわいました。


