大関琴櫻「カド番は脱出したが…」 伯桜鵬「2ケタ勝利にあと一歩」 倉吉市で両後援会の合同パブリックビューイング

打吹回廊(倉吉市明治町)で行われた両後援会の合同パブリックビューイング

 大相撲大阪場所が千秋楽を迎えた23日、倉吉市内では、大関琴櫻など佐渡ヶ嶽部屋一門を応援する「鳥取県桜友会」(会長・広田一恭倉吉市長)と、倉吉市出身の前頭九枚目伯桜鵬を応援する「伯桜鵬倉吉後援会」(同)の合同パブリックビューイングが行われ、市民らが両力士に声援を送りました。

 先の名古屋場所で8場所ぶりにけがから再入幕を果たし、10勝5敗の2ケタ勝利を挙げた伯桜鵬。今場所8勝6敗で迎えた千秋楽は、朝紅龍と対戦しましたが、立ち合い変化の朝紅龍を落ち着いて寄り切り、9勝目。先場所に続く連続2ケタ勝利には届きませんでしたが、素早い立ち合いの動きに、会場の市民らは大歓声、万歳三唱が起きました。

伯桜鵬の勝利の瞬間、会場は万歳三唱

 先場所5勝10敗で負け越し、カド番を迎えた大関の琴櫻は、結びの一番で大の里と「大関対決」。土俵中央で激しくぶつかりましたが、土俵際に追い込まれ、そのまま寄り切られて7敗目。その瞬間、会場からは大きなため息がもれました。今場所かろうじて8勝7敗で勝ち越し、カド番は脱出したものの、先場所に続き元気のない相撲が目立ちました。

 琴櫻に勝った大の里は12勝3敗で高安と並び、優勝決定戦にもつれ込みましたが、送り出しで高安を下し、3場所ぶり3回目の優勝、大関に昇進して初の賜杯で、琴櫻としては綱取りレースで大の里にリードを許す手痛い1敗でした。

琴櫻が寄り切られた瞬間、「あ~あ」と大きなため息

 伯桜鵬9勝6敗、琴櫻8勝7敗。結果は1敗の違いですが、観戦した鳥取県相撲連盟の竹歳和晃理事は「伯桜鵬は前に出る相撲ができており、今後はもっと強くなるだろう」と評価。一方、琴櫻については「荒れる春場所で自分の力が発揮できなかった。下からどんどん強い力士が上がってきており、来場所もうかうかできない」と奮起を促しました。