鳥取県立美術館が30日オープン 28日は200人が出席して開館記念式典、29日はパレードや音楽イベントで市内は祝賀ムード

オープンの日を迎えた鳥取県立美術館全景

 鳥取県立美術館(倉吉市駄経寺町2丁目)が30日にオープン。それに先立ち、28日には関係者ら200人が出席して開館記念式典と内覧会、翌29日には同美術館から観光名所の白壁土蔵群や打吹回廊まで約1.2kmを県内から集まったパフォーマーが練り歩くパレードや音楽イベントなど、倉吉市街地は祝賀ムードいっぱいです。

吹き抜けの「ひろま」で関係者ら約200人が出席した行われた開館記念式典

 28日の開館記念式典では、平井伸治鳥取県知事が「今までの美術館をつくるステージから、これからは美術館を楽しむ、はぐくむ、共に生きるステージに替わります。県内の小学生がアートに触れる『アート・ラーニング』、県民に広く開かれた『オープンネス』が、この美術館の魅力。どうかたくさんの楽しい思い出をこの美術館でつくって下さい」と挨拶しました。

「地元の観光にも大きな力を発揮する」と挨拶する平井県知事

続いて県内の自治体や経済界、文化芸術団体の代表者ら22人によるテープカットが、同美術館正面の「ひろま」前で行われました。

総勢22人による長いテープカットのセレモニー
「ひろま」の前で行われたテープカットのセレモニー

 同美術館のオープニング・イベントとして、29日には地元みつぼし踊り、の打吹童子ばやしや女みこしの「みこしネット風雅」をはじめ、鳥取からは傘踊りの踊り子連、米子のがいな万灯などが大集結した「パレード・オン・パレード」、アート体験と食を楽しむ「鳥取アート&クラフトマーケット」、同美術館のグランドオープンアンバサダーの片寄涼太さんや倉吉市出身のサックス奏者のMALTA、ソプラ二スタの岡本知高さんが出演する「ミュージック・セレブレーション」が祝賀ムードを盛り上げます。

29日に倉吉市内で行われた記念パレード。野外演奏のパフォーマンスも

 オープンの30日からは開館記念展「アート・オブ・ザ・リアル時代を超える美術」展を開催(6月15日まで)。日本画の伊藤若冲から洋画の岸田劉生、藤田嗣治、マルセル・デュシャン、キリコ、具象と抽象を行き来するゲルハルト・リヒター、それに現代アートのアンディー・ウォーホルの「ブリロの箱」、草間彌生まで、世界の100人以上、180点以上が一堂に展示されます。

「3億円購入」で全国的な話題となった同美術館の目玉「ブリロの箱」については、平井知事が「県が今後も保有するかどうかは投票で」と記者会見で宣言した通り、来館客の投票数でその運命が決まります。

来館者の投票で運命が決まるウォーホルの「ブリロの箱」