倉吉市など鳥取県中部に大きな爪あとを残した「鳥取中部地震(平成28年10月21日)から9年、復興(福高)の意気込みと願いを込めた「福高祭」が19日、町並み再建のシンボル「打吹回廊」(同市明治町)を主会場に開かれました。昨年のテーマは県立美術館開館にちなんで「アート」でしたが、今年は倉吉が舞台の漫画家・谷口ジローさんの代表作が映画化されたのを記念して「遥かな町へ」がテーマ。

開会式では広田一恭倉吉市長が「先日のヤキトリJAPANフェスティバルでは、市人口の倍以上の9万4500人が来場。県立美術館の来館者も市街地まで観光して回る方が多い。倉吉を舞台にした映画『遥かな町へ』は来春、カンヌなど国外の映画祭にも出展されるそうで楽しみです」とあいさつ。このあと倉吉銀座商店街振興組合の小林健治理事長の音頭で、「くらよし、がんばろー!」と気勢を上げました。

恒例の福高祭ウオークも、今年は映画「遥かな町へ」をテーマにしたコース選定。小学生らの金管バンドの演奏に見送られて出発した参加者らは、倉吉博物館の根鈴輝雄館長や倉吉観光MICE協会の倉繁淳志事務局長の案内で、市内の映画ロケ地を見て回りました。


「昭和」を再現するため市が予算を組んで舗装をはがした玉川沿いの道や、東京五輪(1964)のポスターが貼ってある主人公の家「中原洋服店」は、映画のロケ当時のまま。また、昭和20年代、倉吉に住んでいたある大物俳優が映画の新人オーデションのために撮った写真が飾られている写真館では、「あ、あの人だ」と思わず声を上げる参加者も。




参加者らは、「遥かな町へ」の情景さながら、今も昭和レトロの雰囲気が漂う倉吉の町並みを満喫していました。


















