
10月に鳥取公演を予定している嘉頌重奏団の拠点、台湾・嘉義市は実は日本とも深いつながりを持っています。 嘉義市は台湾南部にあり、北回帰線が市内を横切るを温暖なまちです。人口は約26万人で、かつては林業や製糖業で栄え、現在は商業や観光業がまちを支えています。

嘉義市周辺に広がる嘉南平原は台湾最大の農業地帯で、柿、梨、ライチ、パイナップルなどが栽培されていますが、かつては降水量が少ないため農業は盛んではなく、日照りや豪雨などに悩まされていました。 それを解決したのが当時台湾を統治していた台湾総督府の日本人技師・八田與一(1886~1942年)です。八田は烏山頭ダムの建設を皮切りに水路の整備を進めました。完成当時は東洋一ともいわれた嘉南大圳と呼ばれる農水施設により耕地面積は急拡大し、一帯は農業地帯に生まれ変わりました。 その功績により烏山頭ダムに整備された公園には八田の銅像が建てられ、八田を顕彰する記念館も併設されています。八田は今も台湾で最も尊敬される日本人の一人とされています。

また、日本統治下の旧制実業学校である嘉義農林学校(現在の嘉義大学の前身の一つ)も知られています。野球部は愛媛県の野球の名門・松山商業出身の近藤兵太郎監督の下で力をつけ、1931年の夏の甲子園では強豪を次々に破って決勝まで進出しました。決勝で惜しくも敗れたものの「天下の嘉農」と讃えられました。


嘉義市には嘉頌農林の活躍を讃えるモニュメントなどが設置されたKANO園区があります。まちの中心部のロータリーには当時のエース・呉明捷投手のモニュメントが置かれ、「嘉農」の活躍は今も嘉義の人たちの心に刻まれています。2014年には実話を基に台湾映画「KANO1931 海の向こうの甲子園」が制作されました。

2023年には日本で舞台化され、倉吉市出身の脚本家・羽原大介さんが「KANO1931~甲子園まで2000キロ~」の脚本を書いています。

◆10月12日の嘉頌重奏団の演奏会を前に、羽原大介さんを招いた特別講演会が開かれます。午後6時15分からハワイアロハホールで。入場は無料ですが、入場整理券が必要です。申し込みは添付のチラシのQRコードから。またはNPO法人未来、電話0858(24)5725へ。


















