ついにキックオフ! 20年前、市民らの手で映画化運動が起きながらも夢が途絶えた漫画家、谷口ジローさんの『遥かな町へ』の映画化に向けて7月13日、エースパック未来中心大ホールで「映画『遥かな町へ』を応援する会」のキックオフ・ミーティングが開かれ、地元・倉吉市民をはじめ県内外から応援に駆け付けた約1000人が、倉吉から世界に向けた映画の発信を誓い合いました。

『遥かな町へ』は、都会の生活に疲れた中年男性が昭和30年代のふるさと鳥取県倉吉市にタイムスリップ、家族のきずな、ふるさとの街の人々との交流をノスタルジックに描いた谷口さんの代表作で、ヨーロッパでは数々の国際漫画賞に輝いています。


県外からも多くの参加者があったキックオフ・ミーティングでは、冒頭、思わぬ人が〝飛び入り出演〟。前日から鳥取県立美術館や白壁土蔵群などの視察で倉吉を訪れていた大阪・関西万博シグネチャー事業プロデューサーで筑波大准教授の落合陽一さん。突然の出演指名でしたが、「こうした映画化の熱気を含めて、町のポテンシャルを感じる。エールを送りたい」と熱い声援を届けてくれました。

このあと、会長の広田一恭倉吉市長が「観光客誘致といった一時的効果ではなく、地元の人間が誇りをもって地域づくりに取り組めるような映画を目指しましょう」と開会のあいさつ。

続いてステージに上がったのは、怪しい学生服姿の中年男性…なんと中学生にタイムスリップした主人公「中原博史」のコスプレで登場した平井伸治県知事(応援する会名誉会長)。「海外でも高い評価の原作。ぜひ素晴らしい作品に」と力が入るあまり、思わず原作の結末も語ってしまい、これには司会進行役で映画の総合プロデューサーの結城豊弘さんから、「物語のオチまで語ったらペケですね、平井知事」と釘を刺される場面も。

このあと、メガホンをとる錦織良成監督がトークイベント。これまでの自作映画を紹介しながら、「今の映画やエンタメは、わくわくドキドキ、爽快に何かを打ち負かす作品にあふれている。実際の人生はそうじゃない。地方でひたむきに仕事に打ち込んでいる人々、失敗しても家族や帰って来れる町がある幸せ。そうした目に見えないヒーローや地方の暮らしの魅力を描いていきたい」と映画作りの抱負を語りました。

映画化は昨年の師走、境港観光協会の会長でもあるTVプロデューサーの結城さん、島根県平田市在住で映画「RAILWAYS」など島根を描いた数々の傑作で知られる錦織監督、それに倉吉を拠点にハンドバックの製造販売で世界戦略を目指す㈱バルコスの山本敬代表取締役の3人が飲み会で意気投合、「倉吉ニューシネマプロジェクト」を立ち上げ、取り組むことになりました。ステージに立ったバルコスの山本代表は「この作品をぜひ海外まで持っていきたい。それが私を育ててくれた倉吉への恩返し。この映画はみなさんが作る、みなさんの映画」と協力を呼びかけました。

最後に、会の役員や会場の参加者全員で「成功に向けて、エイエイオー」と気勢を上げました。映画「遥かな町へ」は盆明けから9月末まで市内を中心に撮影し、来年3月完成。海外の映画祭に出品後、秋には公開される予定。昭和のシーンを再現するため、ロケ地の倉吉市では予算を組んで白壁土蔵群の道のアスファルトをはがし、土の道にするなど、さまざまな協力をしています。


「映画『遥かな町へ』を応援する会」は、個人ひと口千円から、法人・団体同1万円からの寄付(協賛の場合は20万円以上)、特典として特別会員証やスタッフ・グッズ(バルコスのTシャツ・帽子)、映画ポスターなどがもらえます。問い合わせは倉吉商工会議所(電話0858-22-2191)



















