「昭和の名横綱」の17回忌 倉吉市の琴櫻記念館でしめやかに 15日まで

 倉吉市出身の昭和の名横綱、琴櫻(元佐渡ヶ嶽親方)の17回忌をしのぶ行事が倉吉市新町の琴櫻記念館で行われています。15日まで。

琴櫻記念館に設けられた17回忌の焼香台

 琴櫻傑將(ことざくら・まさかつ)、本名・鎌谷紀雄(かまたに・のりお)は1940(昭和15年)当時の東伯郡倉吉町に警察官の子として生まれ、成徳小、倉吉東中から倉吉農高に進学。全国にテレビ中継された柔道大会で彼の勇姿を見た当時の佐渡ヶ嶽親方が才能にほれ込み、角界に入門しました。

 四股名の「琴櫻」は親方の現役名「琴錦」に、故郷・倉吉市の打吹公園の「桜」にちなんで命名。ようやく32歳での横綱昇進は当時「遅咲きの桜」とも言われましたが、一方で「けいこの鬼」として知られ、佐渡ヶ嶽部屋の親方を引き継いでからは同部屋を角界最大の部屋に育て上げました。

 現在は、孫に当たる琴ノ若傑太(ことのわか・まさひろ)、本名・鎌谷将且(かまたに・まさかつ)が小結として活躍中。令和2年の初場所に挑んだ際は佐渡ヶ嶽部屋を応援する同市の「桜友会」が寄付を集め、「打吹山と桜」を描いた化粧まわしを贈っています。「大関昇進なら琴櫻を襲名」(父親の現佐渡ヶ嶽親方=元琴ノ若=の話)としており、同じ倉吉市出身で、先の名古屋場所では新入幕ながら敢闘賞、技能賞をダブル受賞した「令和の怪物」伯桜鵬関(宮城野部屋、本名・落合哲也)とともに、地元は大相撲の土俵から目が離せません。

初土俵で倉吉市の「桜友会」から琴の若関に贈られた化粧まわし

琴櫻記念館での焼香は15日まで、だれでも自由にできます。