欧米のインバウンド客がまだ少ない山陰。フランスをはじめ欧米で今も高い人気を誇る漫画家、谷口ジローさん(鳥取市出身、故人)の代表作『遥かな町へ』が映画化されるのに伴い、大規模なプレミアムインバウンドツアーの計画が映画の舞台・倉吉市で進んでいます。19日には著名な仏人インフルエンサーが同市を訪れ、古い町並みが残る市内の観光資源を視察して回りました。

『遥かな町へ』は、バブル経済崩壊後の平成10年、都会の生活に疲れた中年男性が、経済成長期の昭和38年のふるさと倉吉市に中学生としてタイムスリップ、家族のきずな、ふるさとの街の人々との交流をノスタルジックに描いた谷口さんの代表作で、フランスのアングレーム国際漫画祭をはじめイタリア、ドイツなどヨーロッパでは数々の国際漫画賞を受賞。フランスでは舞台をフランスの田舎町に移し、2010年にひと足先に映画化されています。

今回、原作通り倉吉を舞台に映画化される作品は、来年春のフランスのカンヌ国際映画祭にも出品される予定。こうした機運に倉吉市の認定NPO法人未来(岸田寛昭理事長)が中心となって、観光庁の支援を受け「地方創生プレミアムインバウンドツアー」の商品開発に乗り出しました。開発には、今春オープンの鳥取県立美術館を運営する「パートナーズ株式会社」の構成企業、大和リースの森田俊作代表取締役会長が理事を務める一般社団法人ONSEN・ガストロノミーツーリズム推進機構も参画。「食と文化、歴史、温泉を楽しむ」ガストロノミーの楽しみが盛り込まれる予定です。

倉吉市を訪れたのは、ステファニー・コロインさん、マキシム・ユーグさんの2人の仏人インフルエンサーで、ステファニーさんは日本文化をこよなく愛する「銭湯ジャーナリスト」として有名。視察にはフランス出身の三朝温泉観光協会事務局長、リエベン・アントニーさんも同行し、白壁土蔵群や赤瓦、三朝の温泉街などを見て回りましたが、谷口ジローが描いた「レトロな街」の風景に深い感銘を受けた様子でした。



















