【前編】「鳥取の宝」の魅力はまさに素材そのものにあり センコースクールファーム鳥取

「日本初」があるセンコースクールファーム鳥取

センコースクールファームさんにお邪魔しました。はい! わたくしどこでも行きます。今回もまたまた「熱い生産者」の方にお会いし、小雪が舞い散る日の取材でしたが、その寒さも吹っ飛ぶ思いです。ほんとうに生産にかける情熱は熱かった。

可愛らしい表玄関の看板

センコースクールファームさんという名前を聞いて、何をやっている会社だろう・・・と思ったのが、まず第一でした。学校の制服でも作るのかなって感じで伺い、正直わからなかったのですが、到着してああ、そういうことなのかと思ったのですが、はい!このセンコースクールファームさんの社屋は「学校」でした。そしてそこでは、農業がおこなわれていました。わかりやすく言うと廃校活用し、農産物の生産をしています。

センコースクールファームさんは設立年月日が2010年4月1日。鳥取県の湯梨浜町(旧羽合西小学校)にある野菜、キノコ栽培を中心とした農業生産法人です。正式名称は(株)センコースクールファーム鳥取。親会社が大阪市にあるセンコ―グループホールディングス株式会社となっています。現在、湯梨浜町の社屋ではおよそ20名のスタッフが働いていらっしゃるということですが、そこには事業目的の一つとして、特例子会社として大阪市から認可を受け、高齢者や障がいを持った方が働いていらっしゃる労働グローバルな会社です。

作業中のスタッフさん。手際よく黙々とお仕事されていました

ご存じの方もいると思いますが、廃校の活用として元学校の教室を利用してきのこ栽培や植物工場をしています。また、グランウンドでは水耕栽培をしています。これは、ここセンコースクールファームのみならず、全国で廃校活用として事業が行われているそうです。

元グラウンドを利用して6棟の栽培ハウス

さて、ここセンコースクールファーム鳥取さんは2010年に設立され稼働されましたが、センコースクールファームさんの特徴は一からの立ち上げ。生産者自らが考え農産物が生産されるということが大きなポイントで、それはこの、日本初の生産品、氷温熟成舞茸です。

センコースクールファームさんでは日本初のものがあります。なにが日本初かというと、2020年3月に公益社団法人氷温協会様より氷温熟成舞茸として認定されたということが、日本初。舞茸では日本で初めてだそうです。この氷温熟成舞茸の特徴は、鮮度はそのままに旨み成分が増加させれ、総遊離アミノ酸が通常の舞茸製品とくらべ1.16倍という特徴。(総遊離アミノ酸とはうまみ成分であり、うま味を分析するときには総遊離アミノ酸に着目されています。それに対して舌に接触して味を伝達するのがアミノ酸です) 氷温熟成はどのようにして行うかは企業秘密だということですが、ある一定の期間、舞茸を氷温庫に入れて熟成するということです。この熟成が氷温熟成。このように熟成された舞茸は「鳥取の宝」というネーミングで販売されています。

所長の長谷川裕子さんの顔と比べて頂きました

この舞茸「鳥取の宝」という名前ですが、容姿はとても綺麗で、まるで大輪の花のように見えました。食べずに飾っておきたいなというのが私の感想です。パック販売されているものではその花びらが詰め込まれているという感じさえします。

教室を利用して作られています

ここまでたどり着く(「鳥取の宝」が販売できるようになる)までに、センコースクールファームのスタッフさんはとても苦労されたそうです。舞茸に関する栽培方法は指導を受けずまた、教えてくれるところもないなか、スタッフで試行錯誤しながら、その努力はしっかりとした成果となり、他に類を見ないほどの農産物となっていると感じました。

この写真を見ていただければそれは何も言わなくてもいいかなって思ってしまいます。努力が花開いた逸品とはこのことだと思うのですよ。

その他に植物工場の葉物野菜も栽培されていました

さて、そのお味は・・・それは一言でお話しするのはもったいないので、後編でじっくりとお話しいたしますね。