よみがえれ「上法万の大山桜」 樹齢百年近く、倉吉の「花咲かじいさん」蘇生に挑む

地域の住民に長く愛されてきた東伯郡琴浦町上法万のヤマザクラ「上法万の大山桜(おおやまざくら)」が枯れ始め、昨年タイムズで「打吹公園にある標本木を見事によみがえらせた」(2022年4月6日)と報じた〝倉吉の花咲かじいさん〟こと福楽善康さん(福楽商店代表)が蘇生に挑んでいます。

周辺に大きく枝を広げた「上法万の大山桜」だが、枝の先が一部枯れ始めている

このヤマザクラは昭和初期から自生し、樹齢100年が近づいた今は幹回り3㍍40㌢、枝張りは直径20㍍近い巨木。福楽さんは独自の土壌改良技術で、京都の名刹・仁和寺や天龍寺、東京の庭園レストラン「八芳園」、都立庭園「六義園」、日光東照宮など数多くの庭や樹木を次々よみがえらせてきました

福楽さんの話を聞いた施主の「佐伯農園」(同町八橋)の佐伯敦子さんが連絡。福楽さんはあいにく大病を患い入院中でしたが、「樹木は生きようとする力がある。もう一度チャンスを」と再生を快諾し、この春、開花を待って現地へ。今年は開花せず無残に枯れた枝も目立ちましが、「盛り土で根が窒息状態になったのだろう。3年がかりで元気にしたい」と意気込みを語りました。

昨年は倉吉市の打吹公園にある樹齢百年の「標準木」のソメイヨシノを見事よみがえらせた