琴櫻に続け! 琴ノ若、伯桜鵬が活躍の今こそ…「相撲でふるさとを元気に!フォーラム」 舞の海さんを講師に、会場は〝満員御礼〟倉吉ロータリークラブが70周年で開催

 昭和の名横綱・琴櫻(元佐渡ヶ嶽親方、1940~2007)の出身地、鳥取県倉吉市で10日、大相撲解説でおなじみの舞の海秀平さんを迎えて「相撲でふるさとを元気に!フォーラム」が開かれました。

 倉吉ロータリークラブ(馬野慎一郎会長)の創立70周年記念事業。琴櫻を顕彰した「桜ずもう」(倉吉市の子供相撲大会)で育った伯桜鵬(元落合)関や、琴櫻の孫で大関昇進・琴櫻の襲名に期待がかかる琴ノ若関らの活躍で盛り上がる今こそ、この熱気をまちづくりに…と企画されたものです。

スクリーンに伯桜鵬関が登場し、地元へのビデオメッセージが…

 会場の倉吉未来中心大ホールは、詰めかけた市民らで一階席がほぼ満員。冒頭、同ロータリークラブの馬野会長が「戦後の復興期に産声を挙げたクラブ。このフォーラムは支えてくれた地元の方々への恩返しです」と挨拶。続いて、けがで休場中の伯桜鵬関がスクリーンに登場し、「リハビリに励んでいます。来年には皆さんの期待に応えられるよう復活して頑張りたい」と熱いビデオメッセージを送りました。

第1部 パネルディスカッション「相撲で鳥取県中部を元気にしよう!」

 自ら大相撲の応援にも出かけた倉吉市の広田一恭市長、佐渡ヶ嶽部屋を応援する鳥取県桜友会、伯桜鵬関倉吉後援会の両事務局を担う認定NPO法人未来の岸田寛昭理事長、それに毎年4月に桜ずもうを開催している倉吉青年会議所の宮本真澄理事長の3人で、相撲を活用した今後の地域活性化について活発な意見交換が行われました。

 広田市長は「県東西部の方から、山陰道や北条-湯原道路の整備、県立美術館のオープン、琴ノ若関や伯桜鵬関の活躍など〝倉吉には追い風が吹いている〟とよく言われます。何より市民の熱気がすごい。東京県人会も応援してくれているし、20世紀梨を通じて本市と交流の深い千葉県松戸市には佐渡ヶ嶽部屋があります。県外と太いパイプを築いて、倉吉のPRや関係・交流人口の拡大を図っていきたい」と抱負を語りました。

 岸田理事長は、横綱を出すのは総理大臣を出すより難しい、と言われる相撲界にあって「今年で琴櫻の横綱昇進から50年。伯桜鵬関や琴ノ若関らの活躍は、何か巡り合わせのようなものを感じます。市内の琴櫻像や琴櫻記念館は観光拠点として期待。琴櫻像の横にもう2つ銅像が増えるのも夢ではない。こんな〝相撲のまち〟は全国でもそうありません」とアピール。現在、伯桜鵬関倉吉後援会は会員1000人、化粧まわしの寄付者は800人に達していることが披露されました。

 宮本理事長は「桜ずもうは今年で45年。この大会から育った伯桜鵬関の活躍で、昭和の名横綱・琴櫻を知っている昔の世代だけでなく、新しく若い世代にも相撲人気が広がっています。少子化やコロナ禍、学校現場の働き方改革など、子ども相撲には厳しい状況が続いていますが、地域に愛される大会を目指して今後も運営に頑張りたい」と決意表明しました。

左から倉吉市の広田市長、NPO未来の岸田理事長、倉吉青年会議所の宮本理事長


第2部 記念講演会 舞の海秀平氏「可能性への挑戦~相撲のチカラ」

 

ユーモアを交えて相撲の魅力や可能性について語る舞の海さん

 

 続いてNHKの大相撲解説でおなじみの舞の海秀平さんが登場しました。

 高校の社会科教師に就職が決まっていたものの、後輩が突然死し、「人間は死と隣り合わせ。一度の人生、やりたいことを」と角界入りを決意。ところが新弟子検査で身長が4センチ足らず、死ぬ思いで頭にシリコンを入れて出羽海部屋に入門したことや、小錦関や曙関など巨体の力士を相手に小兵ならではの技を磨き、「技のデパート」「平成の牛若丸」と呼ばれる相撲を生み出した経緯などを、ユーモアを交えて語りました。そして「琴ノ若、伯桜鵬など、若手で私が楽しみにしている力士が4人いる。彼らが順調に伸びれば、これからも大相撲は盛り上がるはず」と期待を込めました。

パネリストにお礼を述べる倉吉ロータリークラブの馬野会長=左=

 

 最後に参加者全員で「元気な相撲のまちを目指して、エイエイオー!」とこぶしを挙げて、フォーラムを締めくくりました。