再生へ動き出す「グリーンスコーレせきがね」大山・星空・名湯に癒される〝ユニバーサルな宿〟 関金温泉の活性化へ 集客の中核施設目指す

一昨年春、倉吉市から無償譲渡された県外企業が経営を放棄し、閉館状態の同施設

流通(株)が代表の地元JVが運営へ

関金温泉にようやく朗報です。閉館中の温泉宿泊施設「グリーンスコーレせきがね」(倉吉市関金町関金宿)の運営事業者(指定管理候補者)にこのほど流通(株)(同市巌城、江原剛社長)を代表とする共同企業体(JV)が優先交渉権者に決まり、再生に向けて動き出しました。

「大山観光は倉吉から」

かつて倉吉市の早川忠篤初代市長が「大山観光は倉吉から」というキャッチフレーズを掲げ、広域観光の拠点として旧関金町に出資、昭和43(1968)年に誕生した「国民宿舎関金荘」が前身。再生の事業計画には「大山・星空・名湯」といった地元の自然の恵みを背景に、「ユニバーサルデザイン・サウナ・ペット・サイクリング・スポーツ合宿・湯治場」など新時代の観光のキーワードが並んでいます。

流通(株)の江原社長に聞きました。

「あらゆる人に開かれたUDの宿」

―開湯1300年、ラドン温泉として「日本の名湯百選」にも選ばれている関金温泉ですが、旧国鉄倉吉線の廃線やバブル崩壊などで温泉宿泊客が減少。さらにコロナ禍が追い討ちをかけ、施設を無償譲渡された県外業者が経営放棄しました。再生の方向性は?

江原「人々はこの関金温泉に何のために来るのか…そこから考えました。事業コンセプトは『誰とでもいくつになっても〝一生お付き合いできる〟ユニバーサルデザイン(UD)の宿』。たとえば身体にハンディのある方、旅行が億劫になってきたお年寄りも、お孫さんと3世代、あるいは家族や夫婦で気軽に安全に泊まれる宿を目指します。

新築部分の13 室全てをユニバーサルルームとして設計。大浴場や貸切風呂にはバスリフトも。また往復8時間以内の距離までのバス送迎や介護タクシーによる送迎も行います」

大山・星空・名湯の「パワースポット」

―再整備案には、魅力ある施設や新しい客層のターゲットも含まれていますね。

江原「大山の雄大な風景、星取県が誇る星空、古来から癒しの湯として知られる名湯、こうした自然の恵みからチカラがもらえる『パワースポット』みたいな温泉宿を目指します。

 大山の絶景との一体感が味わえるインフィニティ―露天風呂、星空を眺めながら入れる屋上サウナ、地元の方も気軽に使える屋外BBQ場や、鳥取のグルメを集めたビュッフェ形式のレストランも魅力です。あらゆる人に開かれた宿ながら、ペットとの宿泊、スポーツ合宿、サイクリスト、湯治客など新時代の観光志向にも対応できる工夫を凝らしました」

縁取りのない、風景と一体感が味わえるインフィニティ―露天風呂(完成予定図)

江原「オープンは2025年4月、宿の名は

『大山の恵みが心身を癒す宿 星空テラスせきがね(仮称)』

皆さんの御期待に応えられるよう頑張ります」

【再整備案】

事業コンセプト

誰とでもいくつになっても“一生お付き合いできる”ユニバーサルデザインの宿

ターゲット

■メインターゲット:3 世代旅行、ペット連れ旅行、子供連れ旅行

■サブターゲット:スポーツ合宿、サイクリスト、湯治客

特徴

■「ユニバーサルデザインの宿」としてすべての人が利用できる宿
新築部分の 13 室全てがユニバーサルルーム。男女大浴場と貸切風呂にバスリフトを設置します。

■ 関金温泉と大山山麗からのチカラをもらう「インフィニティー露天風呂」と星空も楽しめる「屋上サウナ」

■関金温泉をサイクリング・合宿・湯治拠点に
屋内の自転車保管部屋、泥んこ OK の合宿用入口、長期滞在者向けのミニキッチン付き和室を設置し、多様なニーズに応えます。

■大型犬 OK の専用入口を設置した「ワンちゃん泊ルーム」4 室
ユニバーサルルームとして設計、ベランダからドッグランへ直接行くことができます。

■ 鳥取グルメ大集合ビュッフェ
朝食、夕食とも地元の食材を中心にビュッフェで提供します。

流通(株)HPインフォメーションから